2026年1月20日火曜日

稚内を目指した冬の北海道旅 〜辿り着けなかった場所と、辿り着いた実感〜(第4回)

この旅の目的地は、最後まで「稚内」でした。

けれど結果から言えば、私は稚内に辿り着いていません。

天候、列車の運行状況、乗り継ぎの不確実性。

その一つひとつを考え、悩み、調べ、相談し、最終的に「無理をしない」という判断を重ねた末の結論です。


行き先を変える、という決断

旅の途中で行き先を変えることは、どこか「負け」のように感じてしまうことがあります。

せっかくここまで来たのに。

もう少し頑張れば行けたかもしれない。

次はいつ来られるかわからない。

そんな気持ちが、何度も頭をよぎりました。

でも同時に、

「この状況で行くことが、本当に正解なのか?」という問いも、ずっと消えませんでした。

(車窓越しに「稚内」の文字が... 私が乗車する予定だった特急「宗谷」です)


登山と同じだ、と思った瞬間

登山でもよくあることですが

  • 天候が崩れそうなとき

  • 予定より時間がかかっているとき

  • メンバーの体調や足取りに不安を感じたとき

その場で撤退や変更を判断することは、決して珍しくありません。

むしろ、

「引き返す判断」ができるかどうかこそ、経験と責任が問われる場面です。

今回の旅での行き先変更は、まさにそれと同じ感覚でした。


余市、札幌、そして空港へ

結果として私は、

  • 余市で足を止め

  • ニッカウヰスキーを訪ね

  • 小樽に立ち寄り

  • 札幌を経由して

  • 新千歳空港から帰路につきました

当初描いていた「最北端の地」は、地図の上に残ったままです。

でも、不思議と後悔はありませんでした。

それは、この旅が

「どこまで行けたか」ではなく、「どう判断したか」の連続だったからだと思います。



(札幌よりローカル線を乗り継ぎ、雪の降りしきる「余市」へ)


 


(変更する目的地を余市にした一番の「動機」がこれ↑)



辿り着けなかったからこそ、得られたもの

稚内には行けませんでした。

けれど、

  • 無理をしない判断

  • 情報を集め、比較し、決める過程

  • 状況を受け入れる気持ち

  • 予定外を楽しむ余裕

そういったものは、確かにこの旅で手に入りました。

登山ツアーを仕事にしている今、この経験は決して小さくありません。


(2日目の晩餐も... 余市の地物「ホッケ・ヒラメ・生ニシン」などの寿司を堪能)



目的地は、一つじゃない

旅も登山も、目的地は地名や山頂だけではありません。

その途中で、何を感じ、どう考え、どんな判断をしたのか。

今回の北海道旅行は、「稚内に行く旅」ではなく、「行けなかった判断を含めて、納得できる旅」でした。

それで十分だったと、今は思えています。


(2日目に急遽宿泊まったホテル「水明閣」
あのマッサンこと、ニッカウヰスキー創業者「竹鶴政孝」氏 命名の宿だそう)

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